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痛くない親知らずの抜歯

2011年05月05日


親知らずの抜歯は痛い、腫れる、といったイメージがありますが、上顎、下顎、歯の状態(生えてくる方向/根の状態・深さなど)によって痛みや腫れの程度は大きく異なります。
また、術者の技量によっても変わってきます。大学や総合病院の口腔外科などに勤務経験のある歯科医師は、一般的に技量が高いと言えます。

痛みに限った要因としては、
1.抜かなければならない親知らずの位置
2.麻酔が充分に効いている
などが挙げられます。

上顎の親知らずは、ほとんどのケースで手術後に痛みが出ません。
5%位は歯茎の中に深く斜めに存在するため大きめの切開が必要なため、腫れや痛みが出る場合もあります。
歯が生えている場合、抜歯に要する時間は、数分です。

下顎の親知らずは多くのバリエーションがあります。
大きく下のように分類することができます。
1.真っすぐ生えている
2.真っすぐ生えているが歯肉が被っている
3.真っすぐ歯肉の中にもぐっている
4.真っすぐ生え顎の骨の中にもぐっている
5.横に生えている
6.横に生え歯肉の中にもぐっている
7.横に生えて顎の骨の中にもぐっている

1,2,3のタイプは上顎と似て比較的容易に抜歯できますが、4以上になると困難になり,7に至っては口腔外からアプローチすることもあります。抜歯後の痛みや腫れも強くなります。
横に生えている場合は、歯の周りの骨を削除したり、歯を切削器具で削って数個に分割して抜歯する方法が取られますので、抜歯後の痛みや腫れも強くなります。
また、基礎疾患の治療薬として血液の凝固を抑える薬を飲まれている方は、血が止まりにくいため手術時間が延長することもあり、麻酔が効きにくいこともあります。

精神的苦痛や麻酔効果を上げる、痛みを取り除くために極めて有効な方法として静脈内鎮静があります。
これは点滴を取り、精神的にリラックスさせる薬剤を適量使用することにより手術のストレスを軽減し、苦痛を和らげます。

以上、概略的な説明ではありますが、詳しくは歯科医院にお問い合わせください。
また、親知らずについてはこちらもご覧下さい。