ブログ

HOMEブログ歯列不正の原因を考える

歯列不正の原因を考える

2011年04月20日

不正咬合は根本的には遺伝であるが、いくつかの環境要因によるものと考えられます。
通常の矯正治療は歯牙の適正な位置へのこだわりがあります。
多くの歯科矯正では歯列のみに視点を置きそれをいかに改善するかの方策を考えます。
そこで多くの場合、抜歯を行うことが通法となっています。
歯列不正は原始の時代においては至極まれであったのですが、近代生活を営む人類に当たっは当たり前のように発生しています。
しかし、見落とされている原因として顔面の骨の回転と歪みにあります。
顔面はいくつもの骨のピースでを構成されています。
その骨のピースが姿勢や生活習慣などにより本来あるべき位置よりも下方や後方に移動することがあります。
そうするとその骨が十分に成長できず、歯列不正を招きます。

たとえば「顔が長い」のは典型的な状態ですが、それは上顎骨(上あごの骨)は下方成長で落ちてきて、下顎骨(下顎の骨)が後方回転して対応した結果であると考えられます。

顔面が長くなると気道が閉塞傾向になります。
そうすると、呼吸を容易にするために頭蓋を上に向けた伸展位を取るようになります。
伸展位のまままだと、顎が上がって上から下を見下ろすよう様な目線の姿勢になり、目線をまっすぐにすると呼吸がつらくなるので頭位が前に出た、いわゆる猫背の姿勢になります。
さらに、複雑で多岐にわたる成長機構における顔面の成長に関する遺伝的制御が、姿勢を介して行われており、正い顎位や歯列を誘導していることが解っています。

バイオブロック療法やRAMPA療法は、中顔面の前方成長を促進し、不正咬合などの問題を解決する極めて有効な治療法です。